東京都立農業高等学校「金融経済教育公開授業」実施報告(2025年2月7日開催)
主催:東京都立農業高等学校
東京都金融広報委員会
金融経済教育推進機構
東京都立農業高等学校では、スクールミッションを「人とのつながりを大切にし、地域社会に貢献できる生徒、創造力を働かせ、意欲的に衣食住に係る提案をすることができる生徒、専門的な知識や技術を生かし、プロフェッショナルとして活躍できる生徒の育成」と定め、「夢を創造する農業・家庭のプロフェッショナル」を未来の生徒像としています。
2025年2月7日(金)に金融経済教育公開授業を開催し、同校1年生を対象とする公開授業と研究協議を行いました。
- ▼ 参加者内訳:
- 生徒36名、外部参加者17名、東京都立農業高等学校教員15名、金融経済教育推進機構2名、東京都金融広報委員会4名、合計74名
1.公開授業
高校1年生を対象として、「家庭基礎における公民科とのコラボ授業の実践~お金の選択肢を身に付け、よりよい人生を生きよう~」をテーマに授業を行いました。
本授業は6時間で構成される単元の第4時にあたり、生徒たちはこれまでの3時間で、ライフプランの立て方や給与明細の読み取り、不測の事態に備えた家計管理の重要性について学んできました。本授業での目標を「資産運用について学び、長期的な経済計画の重要性について理解すること」とし、資産形成の選択肢の一つとしての「投資」を学ぶため、ワークシートを活用しながらNISAの制度や投資信託について学習しました。そして、提示された4つの模擬的な投資信託から各自一つを選び、その投資信託を選んだ理由をそれぞれ発表した後、20年後の経済情勢を表す4枚のカードのうち1枚を代表の生徒が選び、それを踏まえた投資結果を確認し合いました。
授業のまとめとして、投資は価格変動に一喜一憂せず、リスクを理解して時間や資金を分散しながら長期的に行うことが重要であること、投資は目的ではなく手段なので「自分は何を目的に投資するのか」を考えること、また投資は単なるお金儲けではなく、会社を応援し社会を豊かにする手段でもあることなどが説明されました。
本授業を行うにあたっては、準備段階から家庭科と公民科の教員が協力して構成を練り、実際の授業では、投資を行う環境が整えられつつある社会的背景やNISA制度の説明を公民科の教員が担当するというコラボ形式で授業を行いました。
(写真1:公開授業「家庭基礎における公民科とのコラボ授業の実践」の模様)
2.研究協議
公開授業に続いて、研究協議を行いました。担当教員による授業の振り返りの後、カリキュラムマネジメントや教員同士のコミュニケーションの工夫、コラボ授業の組み立て方や苦労した点等について活発な質疑や議論が交わされました。
(写真2:研究協議の模様)
3.プログラム
- 14:25~15:15
- 公開授業「家庭基礎における公民科とコラボ授業の実践~お金の選択肢を身に付け、よりよい人生を生きよう~」
- 東京都立農業高等学校
- 教諭 石井あかね
- 主幹教諭 塙枝里子
- 15:25~16:15
- 研究協議
- 挨拶 東京都立農業高等学校
- 校長 並川直人
- 司会
- 主幹教諭 塙枝里子