江東区立八名川小学校「金融教育公開授業」実施報告(2021年11月13日開催)
共催:江東区立八名川小学校
東京都金融広報委員会
金融広報中央委員会
江東区立八名川小学校は、大正5年(1916年)に開校した歴史のある学校です。平成23 年(2011年)よりユネスコスクールの指定を受け、世界各国の小学校などと交流を重ね、グローバルな視野を持つ児童を育んでいます。さらに、令和2年(2020年)にはコミュニティスクール「チームやながわ」が発足し、地域の活性化についても意欲的に学習しています。
2020年度・2021年度は東京都金融広報委員会から金融教育研究校の委嘱を受け、「新しい時代を切り拓く資質・能力のある子の育成~問題解決的な学習を通して~」をテーマに金融教育の研究・実践に取り組んできました。その成果を発表する機会として、2021年11月13日(土)に金融教育公開授業を開催し、午前中は全校児童による学習発表会「八名川まつり」、午後は研究協議会を開催し、北俊夫氏による講演会も行われました。なお、学習発表会、研究協議会、講演会の模様は、希望する教育関係者にオンライン配信しました。
- ▼参加者内訳:
- 児童351名、開催校教員26名、保護者117名、他校教員等20名、合計514名
1.学習発表会
本校では、自ら「問い」をもち、知恵を働かせて自力解決をしていく問題解決的な学習を全教科領域で行っています。年度初に学習チームを編成、各学年でテーマを設定し、他者と協働的に学習しながら、実践や行動につながる課題解決の提言を行いました。1年間の学習成果は「八名川まつり」で発表され、児童と保護者は自宅からオンラインで参加・視聴しました。1年生「秋のたからもの」、2年生「図書かんをたんけんしよう」、3年生「地域安全マップ」、4年生「今はじめよう防災大作戦」、5年生「八名川地球防衛隊」、6年生「みんなにやさしい深川」とのテーマの下、1~6年生の縦割り編成の10チームによる工夫を凝らした発表が行われました。一部のチームの発表の模様は、他校教員をはじめ教育関係者もオンラインで参観しました。
写真1:八名川まつり「学習発表会」の模様
2.研究協議会・分科会
学習発表会の後、研究協議会が開催され、基調提案の後、分科会に分かれて、2年「図書かんたんけんをしよう」、4年「水害からくらしを守る」、6年「国の政治のしくみと選挙」の実践報告と討議が行われました。討議の後、総合初等教育研究所参事の梶井貢氏から指導講評が行われました。
写真2:研究協議会「新しい時代を切り拓く資質・能力のある子の育成~問題解決的な学習を通して~」の模様
3.講演会
研究協議会の後半、総合初等教育研究所参与の北俊夫氏から「小学校における金融教育の考え方・進め方」と題する講演が行われました。
北氏は、はじめに、小学校における金融教育の主要な場面として、社会科、家庭科、道徳科、特別活動(学級活動)、総合的な学習の時間、特別支援学級「生活単元」における指導内容の具体例を話されました。続いて、金融教育の目標である「生きる力(自己管理能力)の育成」、「よりよい社会の形成者の育成」、「社会の変化への対応能力の育成」を達成するために、推進上の課題である「地域の教育資源の活用」、「学校内の指導体制の整備」、「取り組みに対する評価」をどのように行っていったらよいのかを詳しく解説されました。北氏は、「金融教育は、どの学校でも共通して行いたい生きるために必要な基礎・基本の指導」であるとされ、まずは、教師が金融教育の必要性を理解し、校内で問題意識を共有し、小さくてもよいので「はじめの一歩」を踏み出すことが大切だと話されました。
写真3:講演「小学校における金融教育の考え方・進め方」の模様
4.プログラム
- 9:00~12:00
- 学習発表会「八名川まつり」
- 13:00~16:45
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研究協議会
開会挨拶 江東区立八名川小学校校長 澤田純二
基調提案 江東区立八名川小学校教諭 鈴木太地
実践報告 2年「図書かんたんけんをしよう」江東区立八名川小学校教諭 本嶋城
指導講評 総合初等教育研究所参事 梶井貢氏
4年「水害からくらしを守る」 同 中田香南
6年「国の政治のしくみと選挙」 江東区立八名川小学校主幹教諭 菊地弘明
講演「小学校における金融教育の考え方・進め方」 講師:総合初等教育研究所参与 北俊夫氏
閉会挨拶 東京都金融広報委員会事務局長 岡崎竜子